2006年3月5日 出発当日。
3人は7:20発のセントレア行き高速バスに乗るため、藤が丘駅に集結。
時間にルーズなメンバーであるため、誰かがやらかしてくれるだろうと予想していたが、さすがにそこは海外旅行ともあって軽く期待を裏切られた。
バスは定刻に藤が丘を出発し、約1時間ほどでセントレアに到着。
空港に到着すると、初日から野宿なんてのはさすがに厳しいので、せめて現地に到着した日の宿ぐらいは決めておこうということで、3人は空港のインターネットを利用し、事前にリストアップした宿の候補の中からさらにいくつかピックアップして住所と電話番号をポケットガイドにメモした。
そう、卒業旅行といえば普通は無難に旅行会社のパンフレットに従って決められたコースに乗っかるものだが、3人はそれでは面白くないということで、往復旅券とポケットガイドブック1冊、宿を何件かリストアップする以外には特に何も決めていない、いわば超フリーかつワイルドな気ままな旅を敢行したのだった。
さて、その後カウンターで搭乗手続きを済ませて10:40にいざTakeOff。
機内では昼食をそそくさと済ませ、調子に乗ってワインなんかを飲んでこれからの旅に興奮を覚えながら話を咲かせていると、6時間半後には中継地点であるクアラルンプール(KL空港)に到着していた。
現地時間にするとちょうど17:00を回ったところだった。
ここで1つ想定外な出来事が・・・。
3月のこの時期は北半球はまだ冬であるため、当然ながら冬用の厚着しか持って来なかったのだが、マレーシアは赤道に近い国だけあってとにかく蒸し暑い!
飛行機と空港を繋ぐボーディング・ブリッジに足を踏み出した途端、むせ返るほどの湿度が喉の奥に侵入してきた。
幸い、空港内は空調されていたので難は逃れたが、ウィーン行きの飛行機が出発するまでに7時間とこれまた拷問とも思える待機時間があったため、3人はひとまず海外で初の食事、バーガーキングで夕食を済ませた。
その後、早朝5:30にウィーン到着という、いま考えれば過酷な旅程を見据えつつ、スタバでガイドブックを眺めながらウィーン到着後の計画を練ったのだった。
空港内では少しでも居心地の良い場所を探し歩き、無料開放されたネットスペースやらリクライニング式の椅子でのんびりと時間を潰してようやくKL空港を出発したのが23:50。
機内では硬くて反応の鈍いコントローラーに指を痛めながらテトリス対戦をしたり、映画を観るなどして来るべき時を待った。
23:50から5:30となると単純計算では5時間半弱だが、時差や偏西風の影響もあって、フライト時間としては10時間近く飛んだだろうか。この旅で一番キツイ時間を乗り越え、ようやく旅のスタート地点、オーストリアは音楽の都ウィーンに到着することができた。
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