寝台列車に揺られること約8時間半、朝の6時半ごろにミュンヘン駅に到着。
早朝の駅は、どこか幻想的な雰囲気が漂っていてやはり趣深い。
早速、我々は前日に調べていた、駅から徒歩5分ほどの場所に位置するエーダーホテルに向かうことにした。
ドイツと言えば、自然豊かな緑化都市というイメージを持っていたのだが、駅を一歩出てみると、そんなイメージとは全く違って、いわゆる都会であった。
さすがに都市部ともなるとそんなものか・・・。
それでも日本とは違って建物同士の間隔も広く、開放感があって歩いていても
気持ちがいい。
歩みを始めると、あっという間にホテルに到着した。
入口からも伝わってくるように、これまた家族経営でのんびりやっている雰囲気が醸し出されていて、非常に気の安らぐホテルだった。
三つ星ホテルにも関わらず1泊€28と安く、今回の旅で一番のお気に入り。
ともあれチェックインして荷物を置かせてもらうと、疲労回復した身体を持て余していたかのようにすぐさま観光を開始した。
初めにマリエン広場へ向かっていくと、途中で聖ミヒャエル教会・フラウエン教会が視界に入ってきた。このあたりは写真にだけ収めて任務完了。
ちなみにマリエン広場にはあまりにもナンセンスな色の組み合わせで、思わず笑ってしまうようなデザインのライオン像がたくさん置かれていた。
続いてフラウエン教会のそばの銀行でT/C€200を換金し、新市庁舎を拝んでから地下鉄でバイエルンミュンヘンの本拠地であるアリエンツ・アレーナへ向かった。
アリエンツ・アレーナといえば、バイエルン・ミュンヘンの本拠地。
だだっ広い荒野の中に、ぽつりと巨大で異様な形の建造物が待ち構えていた。
この時はちょうどオフシーズンで、試合観戦に行ったわけではなかったのだが、
試合がない日でも€8で競技場を案内してくれるため、サッカーファンなら行く価値は十分にある。
ただし、ドイツ語のみの説明。当然ながら全く何を言っているのか分からないわけだが、予想外にも選手のロッカールームやらシャワールーム、マッサージ室なんかも見せてくれたのでなかなか楽しめた。
それにしてもおっちゃんの説明は長くてくたびれた・・・。
ひたすら”ニヒト”という言葉を発していたこともあって、終いには数えることだけに集中していた。予想を反して1時間以上も案内してくれたため、すぐに昼食を食べるために電車に乗り、再びマリエン広場へ向かった。
今でこそ日本にも浸透してきているが、友人Wがどうしても白ソーセージを食べたいということで、どんなソーセージなんだろうという疑問を持ちつつも、地元ではちょっと名の知れたヴァイセスブロイハウスという店に入ることに。
だが、皮付きの白ソーセージは地元でも人気のようで、午前中にはなくなってしまうものらしい。皮なしながらも、幸い友人Wは白ソーセージを食べることができ満足していた。
そう、この店では3人とも日本人魂を見せることとなった。
それぞれに主食とソーセージとビールを注文したが、さすがはドイツ。
日本ベースで考えるよりも2倍近い量が出てきた。
値段もそれなりではあったが、この量を考えれば納得…。
ちなみに自分は皮がパリッとした豚肉とスーパーボールの盛り合わせ、白ビール漬けソーセージ4本とビールを注文。
食事を進めていると、外国人カップルが我々のテーブルで相席することになった。カップルのもとへ料理が運ばれると、どうやら彼もあまりの料理の多さに
驚いている様子。
それを後目に完食すると、担当のウェイターがビールのおかわりはどうだと勧めてくる。ここまで来ると日本代表としてなめられるわけにはいかない!!
ここはビールを飲む場所なんだから頼みなさいと言わんばかりの迫力だったため、友人Aと2人でビールを追加した。
そのビールをハイペースで飲み干すと、これを見ていたカップルの男はついに頭を抱えてしまった(笑)
彼女はあんなに食べなくてもいいのよ、と励ましている様子だった。
これでサムライ魂の面目は保てただろう。
昼から€22(3000円オーバー)の食事をしたにも関わらず、とてつもない爽快感と達成感に浸りながら店を後にすることができた。
それからレジデンスに向かい、またゴージャスな王宮を3時間ほど観賞した。
さすがにここまで来ると、黄金でガチガチに飾られた部屋を見ても何の感動も
覚えないようになっていた…。
観賞を終えて外に出ると霰が降ってきた。
速足でレジデンス前のマクシミリアン通りを通過し、バイエルンミュンヘンのファンショップへ入店。個人的にバイエルンのユニフォームに興味はなかったが、せっかくの機会なので思い出にマフラーを購入。
そのマフラーも今となっては一度も使用されることはなく、タンスの中で出番の時を待っている。。
再びマリエン広場へ戻り、土産をちょくちょく探して買っていると、そうこうしているうちに17時を回り、時計台のからくりが動き出した。
こいつを見終えると、すぐさまミュンヘン駅に向かい、ローマ行きのチケットを購入することに。
これがなんと€150!? 当時の日本円に換算すると2万円弱…。
寝台車とはいえ、これまでの旅程を考えるととてつもなく高額な出費だった。
最後に極めつけの霰に打たれて体力を消耗したためか、皆ホテルに戻るとグッタリしていた。夕飯はすぐそばにあるカレー屋に行こうということになっていたので、先にシャワーを浴びて部屋に戻ってみると、2人とも既に夢の中にいた…。
せっかく楽しみにしてたのに!
やむなくこの日の夕飯は諦めて、冴えてしまった脳を誤魔化しながら眠りにつくことにした。
その翌朝、さすがに夕飯も抜けば…と思っていたが、予想を反して全く空腹感に襲われていなかった。
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