名古屋人にカレーうどんと聞けば間違いなく筆頭に上がるであろう若鯱家。
カレーうどん業界では言わずと知れたパイオニア的存在。
ところが、世に広く知られているのは亜流の若鯱家であって、実は現在の鯱乃家が本家であることは意外と知られていません。この辺りは大人の事情が絡んでまして、要するに本家が商標登録を行っていなかったがために、かつての若鯱家出身者がネームブランドを横取りした格好。
裁判での敗訴を機に、現在は本流の若鯱家が鯱乃家と商号を変えて経営しています。
ちなみに本流の若鯱家から正式にのれんわけされた店舗は、「若鯱家 清明山店」「若鯱家 犬山店」の2店舗になります。
そこで今回はそのルーツの味を求めて、名城線黒川駅から徒歩3分ほどのところにある本店鯱乃家を訪れることにしました。
外観
お店の外観はご覧のとおり。
年季の入った居酒屋ライクで、そこが有名店と知らなければ素通りしたくなるような店構え。2階の看板がかつて若鯱家だったことを物語っています。
店内
店内は外観から想像したとおりでお世辞にもキレイとは言えず、下町感が漂う中、決して愛想の良くないさっぱりした店主が出迎えてくれます。
座席は背中合わせのカウンター2列のみで15席。
平日のランチタイムともなれば、サラリーマンの行列が店外に並んでいることも多々。
メニューは壁の札に書かれており、カレーうどんの他にもおろしうどんや中華麺など冷温様々な種類が用意されているのに驚かされます。
料理
お目当てのカレーうどんをオーダーすると、5分もすればカウンターへ。
麺は伊勢うどんバリの太さながらも、もちもちしていて程よくコシがあり、食べごたえも十分。パッと見ではそれほど量は多くなさそうだけれど、本数は少なくてもズッシリしているのでお腹は十分に満たされます。
スープは小麦粉が解かれていてまろやかな口当たりで飲みやすく、ピリッとするようなカレーとはまた違うかな。こちらもとろみが強くてお腹を満たす要素は満点。
ご飯とも相性が良いスープなので、余裕があればご飯も注文しましょう~。
カウンターに置かれた七味を足すと、甘みの中にも味の輪郭がはっきりした大人なカレーうどんになって癖になりますよ!
総評
提携ではありませんが、周辺にはコインパーキングが多数有り。地下鉄の名城線黒川駅からも近いのでアクセスは良好。
シンプルなカレーうどんがゆえに、チェーン展開する讃岐うどん屋と比べると割高感は否めませんが、この味はやはりここでしか味わえないかなと。亜流若鯱家は何十年も昔に一度食べたきりですが、本家のカレーうどんはまた食べたいと思える内容でした。
カレーうどんに反して、さっぱりした店主の接客態度は慣れていないとやや気になるかもしれませんが、ここはうどんに集中して食らうべし!
商号を奪われるという不遇な境遇ゆえに、今後も陰ながら応援していきたいと思います。
※このレポートはあくまでも個人の主観によるものです。
店舗情報
T E L | 052-915-8156 |
---|---|
住 所 | 愛知県名古屋市北区田幡2-14-1 |
営業時間 | (月~土) 11:00~14:00 17:30~21:00 (日・祝) 11:00~14:00 18:00~21:00 |
定休日 | 木曜日 |
駐車場 | なし(隣接P有り 未提携) |
コメント